季節の変わり目は体調を崩しやすいと言われていますが、実はお口の中も同様です。春の季節は免疫力の低下によって、お口の中の細菌が増えて歯周病やむし歯が悪化しやすい季節なのです。
春はさまざまな原因によって、歯周病や虫歯の症状が悪化します
春になると、本格的な花粉症シーズンの到来です。日本では25%以上の方が花粉症に苦しんでいると言われており、その症状がお口のトラブルに影響を与えていることをご存知でしょうか。
たとえば、鼻水・鼻詰まりによって口呼吸になります。すると、口腔内の水分が蒸発し、乾燥状態に。細菌が繁殖しやすい環境になるため、歯の周りの歯垢(プラーク)が付きやすく、歯周病のリスクが高まります。また乾燥によって唾液による歯の再生力が弱まってしまうためむし歯も誘発し、口臭も強くなっていきます。
花粉症による口腔トラブルだけでなく、昼夜の温度差も影響します。春は朝と夜で10度以上も気温が変わる日も多く、急な変化になんとか体が適応しようとして頑張りすぎて免疫力が低下しがちです。特に歯茎などの末端の組織は免疫力が下がりやすいので注意が必要です。免疫力が下がると急に口内の菌に負け、普段自覚症状のなかった歯周病が急性発作を起こして歯が浮いたようになったり、歯茎が腫れたりすることも少なくありません。
また、新生活が始まる春は入学や入社、転勤など生活環境が変わる季節であり、どうしてもストレスがつきもの。ストレスによる噛みしめや歯ぎしりなどの悪習慣は、歯や顎関節に負担をかけてしまい、歯ぎしりによる歯の摩耗や顎関節症の発生を引き起こす可能性があります。