入れ歯治療について
私たちの歯は、食べ物を噛むそしゃく機能だけでなく、食べ物を飲み込む嚥下機能や発音機能、口元の審美性まで担っている器官です。それがひとつでも失われるとさまざまな悪影響が及ぶことから、何らかの装置で欠損部を補う必要があります。その際、比較的簡便に作ることができるのが「入れ歯」です。
保険と自費の入れ歯の違い
保険診療の入れ歯
- 使用できる素材に制限がかかる
- 部分入れ歯には金属製の留め具（クラスプ）がつく
- 製作工程が比較的シンプル
- 装置が大きく、目立ちやすい
- 装置が壊れやすい
自費診療の入れ歯
- 使用できる素材に制限がない
- クラスプのない部分入れ歯を作れる
- 製作工程が複雑で、治療期間がやや長い
- 適合性の高い入れ歯を作りやすい
- 目立たない入れ歯を作ることができる
このように、保険診療の入れ歯と自費診療の入れ歯では、異なる点が多々あります。入れ歯の審美性や機能性、追求性などを追求したい方には自費診療の入れ歯が推奨されます。
自費診療の入れ歯の種類
自費診療の入れ歯は、保険診療の入れ歯に比べてより快適でより審美的な仕上がりを実現できます。
金属製の入れ歯は、薄く作ることができるため、口の中に違和感を感じにくく、快適な装着感を実現できます。また、軟らかい素材の入れ歯は、歯ぐきの形にピッタリとフィットするため、安定感があり、食事も快適に行えます。
クラスプのない部分入れ歯は、金属が目立たないので、見た目が自然で周りの人に気づかれずに装着できます。金属製の義歯床は、耐久性に優れ変形しにくいので、長期間安心して使用できます。また、セラミック製の人工歯は、自然な見た目に加え、汚れがつきにくく、清潔に保てます。気になる臭いや汚れを気にせず、自信を持って笑顔を見せることができます。
金属床義歯
- 強度が高くて壊れにくい
- 汚れや臭いが付きにくい
- 発音への影響が出にくい
- 審美性に優れている
- 適合性が高い
入れ歯のプレート部分である義歯床を金属で作った入れ歯です。金属は強度が高いため、義歯床を薄く作ることができます。その結果、入れ歯による違和感や異物感、発音への悪影響などを最小限に抑えられます。
金属は熱伝導率が高いことから、食べ物の熱さや冷たさを感じやすく、プラスチックの入れ歯よりも食事を楽しむ要素が多いというメリットも伴います。
ノンクラスプデンチャー
- 見た目が自然で美しい
- 柔軟性があるので刺激が少ない
- 噛み心地が良い
- 発音の妨げとなりにくい
- 壊れた時の修理は難しい
保険の部分入れ歯で必須となる金属製のクラスプがない入れ歯です。本来、クラスプが設置される部分は軟らかい素材で構成されているため、歯や歯茎を傷めるおそれがありません。
見た目が自然で美しく、柔軟性も高いことから、装着感が良好な部分入れ歯が手に入ります。
